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第45回ガスタービンセミナー
第45回ガスタ-ビンセミナー開催のお知らせ
「ガスタービンおよび航空エンジンの最新技術動向」をテーマとして,第45回ガスタービンセミナーを下記の通り開催致します。
学会の会員,非会員を問わず,皆様のご参加をお待ちしております。
1.日時:2017年1月26日(木)09:50~17:15(受付開始 09:20)
1月27日(金)10:00~16:30
2.場所:本田技研工業株式会社 和光本社ビル内1F会議室
〒351-0188埼玉県和光市本町8-1(地図)
※東武東上線または地下鉄(有楽町線・副都心線)和光市駅下車,徒歩約5分
3.主催:公益社団法人 日本ガスタービン学会
4.協賛:エネルギー・資源学会,可視化情報学会,火力原子力発電技術協会,計測自動制御学会,自動車技術会,
コージェネレーション・エネルギー高度利用センター,スマートプロセス学会,ターボ機械協会,電気学会,
日本液体微粒化学会,日本エネルギー学会,日本ガス協会,日本機械学会,日本金属学会,
日本航空宇宙学会,日本航空技術協会,日本材料学会,日本セラミックス協会,日本鉄鋼協会,
日本伝熱学会,日本トライボロジー学会,日本内燃機関連合会,日本内燃力発電設備協会,日本燃焼学会,
日本非破壊検査協会,日本品質管理学会,日本複合材料学会,日本マリンエンジニアリング学会,
日本流体力学会,腐食防食学会,溶接学会
5.セミナープログラム:
テーマ「ガスタービンおよび航空エンジンの最新技術動向」
第1日目【1月26日(木)】※講義時間には質疑応答時間を含む。
「セッションⅠ:航空エンジンの最新技術動向と材料技術」
(1)09:50-10:50航空機エンジン技術の研究開発動向
東京大学 渡辺 紀徳 氏
(2)10:50-11:50防衛装備庁における次世代エンジン研究について
防衛装備庁 佐久間 俊一 氏
(3)13:00-14:00航空機エンジンにおける複合材適用技術動向
(国研)宇宙航空研究開発機構 北條 正弘 氏
(4)14:00-15:00HF120ターボファンエンジンのCFRP製静翼開発
Honda Aero Inc. 穴蔵 道秀 氏
(5)15:15-16:15航空用エンジン Geared Turbo Fan のパワーギアボックス技術
川崎重工業(株) 赤堀 広文 氏
(6)16:15-17:15航空機エンジンへのCMC適用開発
(株)IHI 中村 武志 氏
第2日目【1月27日(金)】
「セッションⅡ:ガスタービンの高性能化技術と新エンジンシステム」
(7)10:00-11:00極超音速予冷ターボジェットエンジンの開発研究
早稲田大学 佐藤 哲也 氏
(8)11:00-12:00燃焼数値シミュレーションの最新動向
京都大学 黒瀬 良一 氏
(9)13:10-14:10カーボンフリー燃料アンモニアとアンモニア燃焼ガスタービンの技術開発
(国研)産業技術総合研究所 壹岐 典彦 氏
(10)14:10-15:10超臨界CO2サイクル火力発電用ガスタービンの開発
(株)東芝 新関 良樹 氏
(11)15:25-16:25ガスタービンコンバインド発電におけるICT(情報通信技術)による顧客付加価値向上の取組例
三菱日立パワーシステムズ(株) 今北 浩司 氏
6.セミナーの内容:
(1)「航空機エンジン技術の研究開発動向」
(東京大学 渡辺 紀徳 氏)
民間エンジン国際共同開発や防衛エンジン研究開発など,エンジン開発が近年活発化している。まずこれらの活動の現状をまとめる。今後のエンジン技術の更なる進展には,燃費性能の向上とCO2削減の推進,騒音・NOx・粒子状物質削減等の環境対応技術の高度化などが益々重要となる。これらの実現のために実施されている研究開発の動向を俯瞰し,また,電動化や新燃料利用等の未成熟技術も含めた将来技術の研究開発を展望する。
(2)「防衛装備庁における次世代エンジン研究について」
(防衛装備庁 佐久間 俊一 氏)
防衛装備庁においては昭和20年代末よりジェットエンジンの研究開発を実施しており,中間練習機T-1B用のJ3-3を初めとして固定翼哨戒機P-1用のF7-10まで,6種類のエンジンを開発するとともに,数種類のエンジンを研究試作している。これらの開発あるいは研究試作に当たっては要素レベルの先行的な研究を実施しており,恒常的にエンジンの研究開発を行っている。ここでは,そうした防衛装備庁におけるこれまでの歩みと現在実施している次世代エンジンの研究の状況を紹介する。
(3)「航空機エンジンにおける複合材適用技術動向」
((国研)宇宙航空研究開発機構 北條 正弘 氏)
航空機開発においては,さらなる燃料消費量の削減を目指して,さまざまな技術開発が行われている。中でも,航空機の軽量化は重要な課題のひとつとなっており,航空機エンジンにおいては複合材の適用による軽量化技術開発が行われてきた。複合材の性能・信頼性向上によって,今後もさらに適用範囲は拡大していくと考えられる。本講演では,航空機エンジンにおける複合材の適用事例や最新の技術動向について紹介する。また,JAXAで実施している複合材適用によるエンジン軽量化に関する研究開発例についても紹介する。
(4)「HF120ターボファンエンジンのCFRP製静翼開発」
(Honda Aero Inc. 穴蔵 道秀 氏)
GE Honda HF120エンジンでは,軽量化の一環として,静翼とシュラウドを一体化したCFRP製ファンアウトレットガイドベーンを採用した。エンジン部品への適用にあたり,短繊維ランダム配向CFRPのFAA材料認定を取得し,成形時間の短縮化等, 量産に向けた製造プロセスの課題をクリアした後,単体での衝撃試験・疲労試験での耐空性評価を経て,製品への適用を果たした。 本講演では,HF120へのCFRP製静翼適用の概要を紹介する。
(5)「航空用エンジン Geared Turbo Fan のパワーギアボックス技術」
(川崎重工業(株) 赤堀 広文 氏)
Pratt&Whitney社のGeared Turbo Fan(GTF)エンジンは,低圧タービンの出力をギアボックスで減速して従来より大きなファンを駆動し,バイパス比を増加させて低燃費を実現している。このGTFエンジンを含め航空用エンジンに使用されるパワーギアボックスの技術的特徴について解説し,その基本要素である歯車の設計や製造について説明する。さらに将来のパワーギアボックス技術の課題について議論する。
(6)「航空機エンジンへのCMC適用開発」
((株)IHI 中村 武志 氏)
環境問題への対応や原油価格の値上がりに対するリスク回避のため,燃費の良い航空機エンジンが近年特に求められており,軽量で耐熱性のある新しい材料が望まれている。現在主流の耐熱材料であるNi合金は既に耐熱限界に近い温度で運用されており,今後飛躍的な耐熱温度の向上は難しい。その代替材としてセラミックスの軽さと耐熱性を活かし,欠点である脆さを克服したセラミックス基複合材料(Ceramic Matrix Composites)が開発されている。CMCは20年以上の研究を経て本格的な実用化の時期に近づいており,材料・部品の開発動向を,IHIにおける事例を中心に紹介する。
(7)「極超音速予冷ターボジェットエンジンの開発研究」
(早稲田大学 佐藤 哲也 氏)
JAXAでは,次世代の極超音速航空機および宇宙往還機に搭載する予冷ターボジェットエンジンの研究開発を進めている。当エンジンは,液体水素燃料を冷媒とした空気予冷器の導入により,ターボジェットの飛行速度限界を従来のマッハ3.5から6まで拡大するとともに,サイクル熱効率を向上させようとするものである。本セミナーでは,これまでの開発研究(システム燃焼実験,要素研究)の内容および飛行試験を見据えた将来構想について紹介する。
(8)「燃焼数値シミュレーションの最新動向」
(京都大学 黒瀬 良一 氏)
燃焼数値シミュレーション手法の基礎について解説する。また,文部科学省「HPCI戦略プログラム(分野4 次世代ものづくり)」および「ポスト「京」で重点的に取り組むべき社会的・科学的課題に関するアプリケーション開発・研究(重点課題6 革新的クリーンエネルギーシステムの実用化)」において得られた講演者の最新成果(実機を対象にした応用研究例や,燃焼振動,火炎伝播およびフラッシュバック等に関する基礎研究例)と,燃焼数値シミュレーションの今後の動向について概説する。
(9)「カーボンフリー燃料アンモニアとアンモニア燃焼ガスタービンの技術開発」
((国研)産業技術総合研究所 壹岐 典彦 氏)
アンモニアは水素と同様にカーボンフリー燃料としても利用できる。産総研は東北大学流体科学研究所との共同研究でアンモニア直接燃焼ガスタービン発電の実証試験を行っている。50kW級マイクロガスタービンを灯油とガス燃料の双方で運転できるように改造した。灯油-アンモニア混焼,アンモニア専焼,メタン-アンモニア混焼による発電試験に成功し,高濃度の窒素酸化物が発生するものの,脱硝装置により低く抑えることができることを確認した。さらに燃焼器内を観察できるように改造をして,発電状態でアンモニア燃焼火炎の観察を行った。今後,燃焼器テストリグを用いて燃焼器の改良を進める予定である。
(10)「超臨界CO2サイクル火力発電用ガスタービンの開発」
((株)東芝 新関 良樹 氏)
超臨界CO2を作動媒体とした発電システムが注目されている。東芝では燃料を酸素燃焼して得られた高温高圧のCO2でタービンを駆動し,発電とCO2回収を同時に実現できる世界初の高効率発電システムをネットパワー社をはじめとする米国企業3社と共同で開発しており,システムのキーコンポーネントである高温高圧タービン・燃焼器の開発を担当している。ここでは,超臨界CO2サイクル発電システムの特徴と当社の開発状況を紹介する。
(11)「ガスタービンコンバインド発電におけるICT(情報通信技術)による顧客付加価値向上の取組例」
(三菱日立パワーシステムズ(株) 今北 浩司 氏)
近年のガスタービンコンバインドプラントの高性能化ならびに市場での経済性の追求により,その運転保守も高度化が求められている。その一例として本講演では情報通信技術(ICT)を活用した運転保守の合理化ならびに最適化を目指した取り組みについて紹介する。より具体的には,プラント運転データの分析診断技術とそれにより得られる洞察に基づいた性能や信頼性の向上,ガスタービン保守プログラムの最適化がいかに実現できるかなどについて述べる。
7.参加要領:
1)参加費(税込):◆主催および協賛団体会員2日間27,000円1日のみ19,440円
◆学生会員5,400円
◆会員外2日間37,800円1日のみ27,000円
◆会員外(学生)8,640円
◆資料のみ1冊 5,400円(残部がある場合)
2)申し込み方法:申込書(Word版・PDF版)に所属,氏名,加入学協会名,
GTSJ会員は会員番号等必要事項を明記の上,
FAX又はE-mailにて下記事務局宛にお送りください。(申込締切:2017年1月20日(金))
こちらのホームページからも申込ができます。
※当日申込みは受付けません。必ず事前にお申込みください。
また,参加費につきましては2017年1月25日(水)までに以下の方法にてお支払いください。
支払い期日に間に合わない場合には,事務局までご連絡ください。
・郵便振替 00170-9-179578
・銀行振込 みずほ銀行 新宿西口支店 (普)1812298
・PayPal(クレジットカード決済) ※後日,支払先情報をメールにてお送りします。
※口座名はいずれも,「シャ)ニホンガスタービンガッカイ」です。
3)昼食:26日,27日の昼食用として弁当のご予約をお受けします。
ご希望の方は参加申し込み時にご予約ください。
飲物付で一食800円(税込)です。(弁当申込締切:1月20日(金))
※昼休みの外出時は,セキュリティ上,入出門手続きが必要となりますので,
昼食については会場内でお取り頂くことを推奨致します。
4)事務局:公益社団法人 日本ガスタービン学会
〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-5-13-402
Tel: 03-3365-0095Fax: 03-3365-0387
URL: http://www.gtsj.orgE-mail: gtsj-office@gtsj.org
資料集・ネームカードは当日受付にてお渡しします。