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第54回ガスタービンセミナー(1月22日,23日 東京大学 武田ホール...
第54回ガスタ-ビンセミナーのお知らせ
「ガスタービンの最新動向」をテーマとして,第54回ガスタービンセミナーを下記の通り開催いたします。学会の会員,非会員を問わず,皆様のご参加をお待ちしております。
1.日時:2026年1月22日(木)09:40~17:20(現地受付開始 09:10)
1月23日(金)09:00~17:50
2.開催方式:ハイブリッド開催(東京大学 武田先端知ビル 武田ホールおよびZoom)
〒113-0032 東京都文京区弥生2丁目11-16
千代田線根津駅1番出口から徒歩5分
南北線東大前駅1番出口から徒歩10分
丸の内線,都営大江戸線本郷三丁目駅2番出口から徒歩25分
3.主催:公益社団法人 日本ガスタービン学会
4.協賛依頼中:
エネルギー・資源学会,可視化情報学会,火力原子力発電技術協会,計測自動制御学会,
コージェネレーション・エネルギー高度利用センター,自動車技術会,スマートプロセス学会,
ターボ機械協会,電気学会,日本エネルギー学会,日本ガス協会,日本機械学会,日本金属学会,
日本航空宇宙学会,日本航空技術協会,日本材料学会,日本セラミックス協会,日本鉄鋼協会,日本伝熱学会,
日本トライボロジー学会,日本内燃機関連合会,日本内燃力発電設備協会,日本燃焼学会,
日本非破壊検査協会,日本品質管理学会,日本複合材料学会,日本マリンエンジニアリング学会,
日本溶射学会,日本陸用内燃機関協会,日本流体力学会,日本Additive Manufacturing学会,腐食防食学会,
溶接学会
5.セミナープログラム:
テーマ「ガスタービンの最新動向」
第1日目【1月22日(木)】※講義時間には質疑応答の時間を含む
「セッションⅠ:ガスタービン最新動向」
(1)09:40-10:40JAXAにおける航空用ジェットエンジン研究のこれまでとこれから
(国研)宇宙航空研究開発機構 賀澤 順一 氏
(2)10:50-11:50三菱重工におけるガスタービンの開発
三菱重工業(株) 森川 朋子 氏
(3)12:50-13:50水素アンモニア等CN燃料の政策/プロジェクト動向と今後の展望
(一財)日本エネルギー経済研究所 萩田 達哉 氏
「セッションⅡ:燃焼技術」
(4)14:00-15:00デトネーションエンジン開発の現状及びガスタービンエンジンへの応用研究に関して
名古屋大学 笠原 次郎 氏
(5)15:10-16:10Pressure gain combustionによるガスタービン熱効率の向上の可能性について
東京都立大学 櫻井 毅司 氏
「セッションⅢ:圧縮機・タービン技術①」
(6)16:20-17:20ガスタービン動翼TBC材に関する数値シミュレーション技術の動向
東京理科大学 荒井 正行 氏
第2日目【1月23日(金)】
「セッションⅣ:AI・機械学習の活用」
(7)09:00-10:00基礎的な流れ場に対する機械学習の応用と最近の動向
慶應義塾大学 深潟 康二 氏
(8)10:10-11:10設備異常検知へのAI適用動向とガスタービン異常検知への適用例
明治大学 福山 良和 氏
「セッションⅤ:カーボンニュートラル技術」
(9)11:20-12:20CCS技術の最前線とCO2鉱物化
東京大学 辻 健 氏
(10)13:20-14:20岩石蓄熱エネルギーマネジメントシステム技術の事業開発へ向けた取り組みについて(仮)
東芝エネルギーシステムズ(株) 松崎 晃大 氏
「セッションⅥ:圧縮機・タービン技術②」
(11)14:30-15:30発電用ガスタービンや航空エンジンで発生する流体関連振動,空力騒音に関する研究開発
川崎重工業(株) 三浦 聡允 氏
(12)15:40-16:40航空エンジン用ファンの空力・構造安定性に係る解析評価技術開発(仮)
(株)IHI 立石 敦 氏
(13)16:50-17:50航空エンジン用遠心圧縮機の空力研究の事例紹介
(株)本田技術研究所 北村 英二郎 氏
6.セミナー内容:
(1)「JAXAにおける航空用ジェットエンジン研究のこれまでとこれから」
(国研)宇宙航空研究開発機構 賀澤 順一 氏
宇宙航空研究開発機構(JAXA)航空技術部門では,学術的貢献や国内産業振興に資する成果を目指してジェットエンジンに関する技術開発を長年実施してきた。カーボンニュートラルに向けてジェットエンジンの更なる効率向上が求められている現状を鑑み,これまでJAXAで実施してきた技術開発プロジェクト,現在の活動について述べたうえで,過去と現在を踏まえた今後の技術開発について紹介する。
(2)「三菱重工におけるガスタービンの開発」
三菱重工業(株) 森川 朋子 氏
エネルギーセキュリティの観点から,大容量出力と高い起動性を備えたガスタービンは電力の安定供給に貢献し,その価値は再評価されている。本講演では,当社1650℃級JAC形ガスタービンを例に,要素開発の取り組みと実機検証の成果を紹介する。さらに,カーボンフリー燃料転換に向けた水素・アンモニア燃焼技術の取り組みと,水素製造,貯蔵,燃焼,発電実証を含む統合技術の実証状況を示し,将来を展望する。
(3)「水素アンモニア等CN燃料の政策/プロジェクト動向と今後の展望」
(一財)日本エネルギー経済研究所 萩田 達哉 氏
近年,コスト高やオフテーカー確保の難しさなどを背景に,水素・アンモニア製造プロジェクトでは中止・延期が相次いでいる。その一方,欧州を中心に支援策や制度整備は進んでおり,また世界の水素製造量や決定済み投資額は拡大している。現状,投資が確定したクリーン水素等の用途は肥料用アンモニア等の既存需要の置き換えが中心だが,発電用も一定の割合を占める。今後,産業や運輸等のHard-to-Abate 分野での利用がどう進展するか注目される。
(4)「デトネーションエンジン開発の現状及びガスタービンエンジンへの応用研究に関して」
名古屋大学 笠原 次郎 氏
回転デトネーションエンジンの航空用・発電用ガスタービン応用研究が,各国で活発である。本発表では,回転デトネーションエンジンの基本的な原理,およびその基礎研究,応用研究,ロケット燃焼器としての宇宙飛行実証研究を紹介し,ガスタービン応用研究の現状を紹介する。特に,プレッシャーゲイン燃焼と考えられている研究に関して,重点をおいて報告する。また,各国の研究現状に関して,公開情報に基づいて紹介する。
(5)「Pressure gain combustionによるガスタービン熱効率の向上の可能性について」
東京都立大学 櫻井 毅司 氏
デトネーションや定積燃焼など圧力の上昇を伴う燃焼をpressure gain combustion(PGC)と言う.Holzwarthの爆発タービンをはじめとしてPGCをガスタービンに応用する取り組みは古くから様々に行われてきたが,ここ数年燃焼分野を中心に再び活況を呈している.本講演ではPGCを用いるガスタービンの熱力学サイクルからはじまり,様々なPGCの研究事例を概観する.最後に講演者の研究状況を紹介し,PGCによるガスタービン熱効率の向上の可能性について考察する。
(6)「ガスタービン動翼TBC材に関する数値シミュレーション技術の動向」
東京理科大学 荒井 正行 氏
ガスタービンの熱効率改善のために入口温度の高温化は効果的である。これに伴って,高温部品を保護するために遮熱コーティング(TBC)の施工も必須となっている。一方,ガスタービンの設備管理上,熱疲労負荷によるTBCのはく離は防止すべき損傷形態である。そこで本講演では,著者らにより開発された動翼TBC材のための有限要素解析ソフトについて紹介する。そして,同ソフトにより得られる熱疲労条件下でのTBCの界面酸化挙動や界面はく離寿命の予測可能性について詳述する。
(7)「基礎的な流れ場に対する機械学習の応用と最近の動向」
慶應義塾大学 深潟 康二 氏
機械学習の応用は現在流体力学分野で最も注目されているトピックの1つである。我々のグループでは,機械学習技術を流体場データに適用して流れ場の非線形モードを抽出し,それらのモードが従う時間発展方程式を導出し,流れの制御に用いる研究を進めている。本講演では,畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いた基礎的な流れ場の低次元化や制御など,流体場への機械学習の応用と最近の動向に関していくつかの例を紹介する。
(8)「設備異常検知へのAI適用動向とガスタービン異常検知への適用例」
明治大学 福山 良和 氏
ガスタービンを含む発電設備の保守分野では,ベテラン技術者の引退が進み,若手人材育成が追いついていないことが課題となっている。従って,データのみで異常検知可能なAI技術の適用が必要となる。本講演では,設備異常検知へのAI適用における特徴量抽出手法,異常検知手法,異常検知の説明手法の概要を説明するとともに,具体的なガスタービンデータに対して,特徴量抽出,異常検知,異常検知の説明手法の適用事例について述べる。
(9)「CCS技術の最前線とCO2鉱物化」
東京大学 辻 健 氏
本講演では,地球温暖化対策として注目されるCCS(Carbon Capture and Storage)の最新の動向と,新たなCO2貯留コンセプトを紹介する。特に,長期安定性の観点で重要となるCO2鉱物化について,地下環境での反応メカニズムや貯留層条件,国内外の実証事例を踏まえて最新知見を解説する。
(10)「岩石蓄熱エネルギーマネジメントシステム技術の事業開発へ向けた取り組みについて(仮)」
東芝エネルギーシステムズ(株) 松崎 晃大 氏
カーボンニュートラル社会の実現に向け,再生可能エネルギーの需給調整代として,大規模・大容量に適した蓄エネルギー技術の開発,社会実装が求められている。弊社では,偏在する岩石を蓄熱媒体として利用し,製品ライフサイクルを通じて環境負荷が極めて低く,大規模・大容量に適した「岩石蓄熱エネルギーマネジメントシステム」の実現へ向け,研究・開発を行ってきた。本講演では,岩石蓄熱技術の社会実装に向けた取り組みを紹介する。
(11)「発電用ガスタービンや航空エンジンで発生する流体関連振動,空力騒音に関する研究開発」
川崎重工業(株) 三浦 聡允 氏
発電用ガスタービンや航空エンジンは高速流れを取扱う機械製品であり,内部流に起因した流体関連振動や空力騒音によるトラブルの事例が多く報告されている。これらの機械は,製品競争力強化や市場からの要望に応える形で,近年ではより限界設計が追及される傾向にあり,上記問題が顕在化しやすくなっている。本稿では,これらマルチフィジック現象に伴う問題に対して,近年の研究開発事例を川崎重工業で実施された取組内容を含めて紹介をする。
(12)「航空エンジン用ファンの空力・構造安定性に係る解析評価技術開発(仮)」
(株)IHI 立石 敦 氏
本講演では,航空エンジンファンを対象とした回転非同期の翼振動を対象とし,IHIにおける現象理解や予測技術確立の取組みについて,近年経験された事例を通じて紹介する。具体的には,あるファンの失速線付近で発生した1次曲げモードの失速フラッタ,2次曲げモードのNSVと呼ばれる2種類の異なる振動パターンについて,試験での発生事象がシミュレーションでどの程度捉えられたかを評価し,予測結果の改善にも取り組んだ。
(13)「航空エンジン用遠心圧縮機の空力研究の事例紹介」
(株)本田技術研究所 北村 英二郎 氏
航空用ガスタービンの中でも,ビジネスジェットやヘリコプター,コミュータ機など,小型機向けのガスタービンでは,遠心圧縮機が広く用いられる。エンジンの小型化,低燃費化のためには,軽量・高効率を両立する遠心圧縮機が不可欠であり,解析,実験手法の高精度化による内部流動現象を理解と性能向上に向けた継続的な努力が必要である。本講演では,Hondaが取り組む,最近の遠心圧縮機の空力性能向上の研究事例を紹介する。
7.参加要領:
1)参加費(税込):◆会員2日間35,200円1日のみ28,600円
◆協賛団体会員2日間35,200円1日のみ28,600円
◆会員外2日間46,200円1日のみ37,400円
◆学生会員無料(期間限定)
◆学生協賛団体会員5,500円
◆学生会員外11,000円
※ガスタービン学会への入会は,こちらのサイトで受け付けております。
(学生会員)入会金,年会費0円,(正会員)入会金:500円,年会費:8,000円
2)申込方法こちらのリンクからお申し込みください。【申込締切:2026年1月16日(金)】
また,参加費につきましても2026年1月16日(金)までに以下の方法にてお支払いください。
支払い期日に間に合わない場合には,事務局までご連絡ください。
・郵便振替 00170-9-179578
・銀行振込 みずほ銀行 新宿西口支店 (普)1812298
・PayPal(クレジットカード決済) ※後日,支払先情報をメールにてお送りします。
*口座名はいずれも,「シャ)ニホンガスタービンガッカイ」です。
3)事務局:公益社団法人 日本ガスタービン学会
〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-5-13-402
Tel: 03-3365-0095Fax: 03-3365-0387
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