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第52回ガスタービンセミナー(東京大学 武田ホール)【終了しまし...

◎ セミナー参加申し込みフォームは、こちら


第52回ガスタ-ビンセミナーのお知らせ


「ガスタービンの脱炭素社会実現に向けた取り組みと最新技術動向」をテーマとして,第52回ガスタービンセミナーを下記の通り開催致します。学会の会員,非会員を問わず,皆様のご参加をお待ちしております。


1.日時:2024年1月30日(火)10:00~17:30(受付開始 09:30)
 1月31日(水)10:00~17:30

2.開催方式:ハイブリッド開催(東京大学 武田先端知ビル 武田ホールおよびZoom)
 〒113-0032 東京都文京区弥生2丁目11-16
 千代田線根津駅1番出口から徒歩5分
 南北線東大前駅1番出口から徒歩10分
 丸の内線,都営大江戸線本郷三丁目駅2番出口から徒歩25分

3.主催:公益社団法人 日本ガスタービン学会

4.協賛:エネルギー・資源学会,可視化情報学会,火力原子力発電技術協会,計測自動制御学会,自動車技術会,
 コージェネレーション・エネルギー高度利用センター,スマートプロセス学会,ターボ機械協会,電気学会,
 日本液体微粒化学会,日本エネルギー学会,日本ガス協会,日本機械学会,日本金属学会,
 日本航空宇宙学会,日本航空技術協会,日本材料学会,日本セラミックス協会,日本鉄鋼協会,
 日本伝熱学会,日本トライボロジー学会,日本内燃機関連合会,日本内燃力発電設備協会,日本燃焼学会,
 日本非破壊検査協会,日本品質管理学会,日本複合材料学会,日本マリンエンジニアリング学会,
 日本溶射学会,日本陸用内燃機関協会,日本流体力学会,腐食防食学会,溶接学会

5.セミナープログラム(予定):

◎テーマ:「ガスタービンの脱炭素社会実現に向けた取り組みと最新技術動向」

第1日目【1月30日(火)】※講義時間には質疑応答の時間を含む
「セッションⅠ:発電用ガスタービンの最新技術動向①」
 (1)10:00-11:00アンモニアバリューチェーン構築の取組みと発電技術開発の現状
 (株)IHI 藤森 俊郎 氏
 (2)11:00-12:00中小型ガスタービン発電装置の開発ロードマップ及び燃焼器開発状況
 川崎重工業(株) 辰巳 康治 氏
 (3)13:15-14:15酸素水素燃焼タービン発電
 (国研)産業技術総合研究所 壹岐 典彦 氏
 東芝エネルギーシステムズ(株) 太田 行俊 氏
 (一財)電力中央研究所 髙橋 徹  氏
 東京工業大学 店橋 護  氏

「セッションⅡ:キーテクノロジーの最新研究動向①」
 (4)14:15-15:15デジタルツイン数値タービンの研究開発
 東北大学 山本 悟  氏
 (5)15:30-16:30燃焼数値シミュレーションの基礎、現状、そして今後の展望
 京都大学 黒瀬 良一 氏
 (6)16:30-17:30アンモニア燃焼反応モデルの研究紹介と開発動向
 東北大学 中村 寿  氏
 ガスタービンでの燃料アンモニア利用に向けた燃焼基礎研究
 東北大学 早川 晃弘 氏

第2日目【1月31日(水)】
「セッションⅢ:発電用ガスタービンの最新技術動向②」
 (7)10:00-11:00水素・アンモニアに関する今後の政策の方向性について
 資源エネルギー庁 吉田 将大 氏
 (8)11:00-12:00三菱重工におけるガスタービン開発とガスタービンに関わる脱炭素技術の最新動向
 三菱重工業(株) 駒米 勇二 氏
 (9)13:15-14:15再生可能エネルギー導入拡大に対する東北電力火力部門の取組みについて
 東北電力(株) 鈴木 康吏 氏

「セッションⅣ:航空分野のカーボンニュートラル推進動向」
 (10)14:15-15:15航空業界の気候変動対策とJALグループの取り組み
 日本航空(株) 落合 秀紀 氏

「セッションⅤ:キーテクノロジーの最新研究動向②」
 (11)15:30-16:30CMCの特徴を活かしたガスタービンへの応用と課題
 東京工科大学 香川 豊  氏
 (12)16:30-17:30宇宙・航空用複合材料技術・製造技術開発の取組みについて
 (株)IHIエアロスペース 重成 有  氏

6.セミナー内容:

(1)「アンモニアバリューチェーン構築の取組みと発電技術開発の現状」
(株)IHI   藤森 俊郎 氏
 2050年カーボンニュートラル化の実現に向けて,IHIは,水素エネルギーキャリアとしてのアンモニアに着目し,製造から輸送・貯蔵,利用までのバリューチェーン全体の技術,事業開発を進めている。アンモニアを直接燃料とする発電技術の開発については,液体アンモニアによるガスタービン専焼運転に世界で初めて成功し,石炭火力ボイラや舶用エンジンでの混焼技術は実証段階である。これらの状況と展望を紹介する。

(2)「中小型ガスタービン発電装置の開発ロードマップ及び燃焼器開発状況」
川崎重工業(株)   辰巳 康治 氏
 持続可能な社会実現に向けて脱炭素化の動きが加速しており,使用時に二酸化炭素を排出しない水素を燃料とする水素発電は重要な役割を担う。一方で,水素発電の普及には,天然ガス利用から本格的な水素社会に渡って,水素の供給状況に応じて最適な燃焼器をシームレスに提供していくことが重要と考えられる。本講演では当社の中小型ガスタービン発電装置の開発ロードマップ,及び水素燃焼器の開発状況について紹介する。

(3)「酸素水素燃焼タービン発電」
(国研)産業技術総合研究所   壹岐 典彦 氏
東芝エネルギーシステムズ(株)   太田 行俊 氏
(一財)電力中央研究所   髙橋 徹  氏
東京工業大学   店橋 護  氏
 水素社会の実現に向けて2040年以降という長期的視点から,開放系サイクル技術とは一線を隔す超高効率発電技術を対象として,燃焼器やタービン等の業界共通の要素研究について,基盤技術を確立することを目的として,次の研究開発を実施した。①クローズドサイクル共通基盤技術の研究開発,②システム検討,③安定した酸素水素燃焼を可能にする高温高圧燃焼機器の開発,④社会実装シナリオの構築

(4)「デジタルツイン数値タービンの研究開発」
東北大学   山本 悟  氏
 「デジタルツイン数値タービン」を東北大学のスーパーコンピュータAOBA上で実現した。様々な作動条件を設定した数十ケースのガスタービン圧縮機多段翼列を通る湿り空気流れを全周計算して,さらに得られた数百の時系列データを自己組織化することができる。そのマルチフィジックスCFDアプリについて簡単に紹介する。

(5)「燃焼数値シミュレーションの基礎、現状、そして今後の展望」
京都大学   黒瀬 良一 氏
 燃焼器の設計や最適操作条件の選定を行う上で,試行錯誤の検討が比較的容易かつ現象理解の助けになるとの理由から,燃焼数値シミュレーションは有力なツールとなり得る。しかし,燃焼数値シミュレーションを効果的に使いこなすことは容易ではない。本講演では,燃焼数値解析手法の基礎を概説するとともに,スーパーコンピュータ「富岳」等の高性能計算機を使って得られた最新の成果を紹介しつつ,今後の展望についても述べる。

(6)「アンモニア燃焼反応モデルの研究紹介と開発動向」
東北大学   中村 寿  氏
 アンモニア燃焼器の設計開発に用いる数値シミュレーションのために,高精度なアンモニア燃焼反応モデルが求められている。本講演では,アンモニア燃焼反応モデルの構築およびモデル検証の基礎燃焼特性データ取得に関する研究開発動向について紹介する。また,従来の炭化水素燃料と比べて,アンモニア特有の化学反応の特徴および基礎燃焼実験に要する特段の注意点ついて紹介する。
 「ガスタービンでの燃料アンモニア利用に向けた燃焼基礎研究」
東北大学   早川 晃弘 氏
 アンモニアを実燃焼器の燃料として用いるためには,火炎安定性の向上や窒素酸化物などの排出ガスの抑制が必要になる。本講演では,層流燃焼速度,NOやN2Oのような燃焼生成ガス特性などのアンモニアの基礎的燃焼特性およびガスタービンを模擬した旋回流燃焼器における燃焼特性について概説する。また液体アンモニア噴霧燃焼に関する研究成果も紹介する。

(7)「水素・アンモニアに関する今後の政策の方向性について」
資源エネルギー庁   吉田 将大 氏
 水素・アンモニアは,CN達成に必要不可欠なエネルギー源であり,2050年CN達成に向け,大規模サプライチェーンの構築と社会実装の加速化が求められている。今後,水素・アンモニアを安定・安価に供給するには,大規模な需要創出,供給拠点の整備を促していく必要がある。水素基本戦略の改定や,GX実行会議での議論等に基づき,水素社会実現へ向けた政策を打ち出しているところ,その内容や今後の展望を紹介する。

(8)「三菱重工におけるガスタービン開発とガスタービンに関わる脱炭素技術の最新動向」
三菱重工業(株)   駒米 勇二 氏
 三菱重工は2040年のカーボンニュートラルに向けた火力発電のエナジートランジションによる事業・製品の低・脱炭素化を進めている。水素ガスタービンについては燃焼試験や実機実証を通し,実用化へ向けて開発を加速している。また,高砂製作所(兵庫県高砂市)で整備を進めてきた。水素の製造から発電までにわたる技術を世界で初めて一貫して検証できる「高砂水素パーク」の本格稼働を開始した。本報では最新鋭ガスタービンの開発,水素燃焼ガスタービン,水素同様に脱炭素燃料として期待されるアンモニア燃焼ガスタービンの開発,実証状況を紹介する。

(9)「再生可能エネルギー導入拡大に対する東北電力火力部門の取組みについて」
東北電力(株)   鈴木 康吏 氏
 東北電力火力部門では,1980年代に東新潟火力3号系列において国内初となる事業用大容量コンバインドサイクルプラント(以下GTCC)を開発した後も,国内メーカーと協力し技術的挑戦を重ねながらGTCCの高効率化や高運用性を追求してきた。これまでの歴史を踏まえつつ,最新のTIT1650℃級GTを採用した上越火力1号機の最新技術を紹介するとともに,東日本大震災以後の再生可能エネルギー大量導入時代に対する東北電力火力部門の取組みについて報告する。

(10)「航空業界の気候変動対策とJALグループの取り組み」
日本航空(株)   落合 秀紀 氏
 航空業界では国際民間航空機関(ICAO)の2022年第41回総会で2つの重要な決議が採択された。①LTAG(Long Term Aspirational Goal:国際航空として2050年におけるカーボンニュートラルを正式に宣言)、②CORSIAのBaseline変更。いよいよ制度設計から実際の運用実行段階に入ったわけである。LTAG達成の切り札である「SAF」については行政/航空会社/空港/燃料製造会社はじめサプライチェーンに関連するすべてのステークホルダーが連携をとって対応していく必要がある。2023年にはこれらの実行計画を協議すべくCAAF/3が開催された。SAFの現状と課題,当社の取組等について紹介する。

(11)「CMCの特徴を活かしたガスタービンへの応用と課題」
東京工科大学   香川 豊  氏
 近年,CMCの開発が進み航空機用ガスタービンへの適用に関してはOEMがCMCの開発・製造を行う環境を整備し,実用化に関して公式な 発表を行われるようになった。このような背景には,CMCという使用実績の少ない材料自体への使用環境下での性能に対する理解が進むとともに,部品の製造技術が進歩してきたことが挙げられる。本講演ではCMCの特徴を簡単に説明し,欧米での研究開発動向ならびに航空機用ガスタービンエンジンへの適用事例を紹介する。また,CMC部品に必要な耐環境コーティング(EBCs: Environmental Barrier Coatings)についても現状を紹介する。さらに,現時点での未解決課題や課題克服への日本国内や欧米の取り組みを紹介し,CMC部品の将来の広がりを展望する。

(12)「宇宙・航空用複合材料技術・製造技術開発の取組みについて」
(株)IHIエアロスペース   重成 有  氏
 IHIエアロスペースはロケットの高性能化,低コスト化実現のため各種複合材料を開発・適用するとともに高信頼性化のための活動を継続しながら複合材料を運用してきた。ここで培われた技術が航空機エンジン部品開発に活かされ民間航空機の低燃費を実現し,さらに2050年カーボンニュートラル達成に向けた次世代航空機や宇宙往還機を視野に入れた技術開発に展開されている。これら複合材・成形技術開発の現状と将来の展望を紹介する。

7.参加要領:
 1)参加費(税込)◆主催および協賛団体会員2日間33,000円1日のみ25,300円
 ◆会員外2日間44,000円1日のみ33,000円
 ◆学生無料

 2)申込方法こちらのリンクからお申し込みください。【申込締切:2024年1月24日(水)
 また,参加費につきましても2024年1月24日(水)までに以下の方法にてお支払いください。
 支払い期日に間に合わない場合には,事務局までご連絡ください。
 ・郵便振替   00170-9-179578
 ・銀行振込   みずほ銀行 新宿西口支店 (普)1812298
 ・PayPal(クレジットカード決済) ※後日,支払先情報をメールにてお送りします。
 *口座名はいずれも,「シャ)ニホンガスタービンガッカイ」です。

 3)事務局公益社団法人 日本ガスタービン学会
 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-5-13-402
 Tel: 03-3365-0095Fax: 03-3365-0387
 URL: https://www.gtsj.or.jpE-mail: gtsj-office@gtsj.or.jp